トップメッセージ

株主・投資家の皆さまには、日頃より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

当社は「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」をグループミッションに掲げ、高齢社会における社会課題解決への取組みを通じてミッションを実現するとともに、社会に求められる企業として持続的に成長することにより、長期的な企業価値の向上を目指しています。

日本は未曾有の少子高齢化・人口減少時代を迎えています。人口動態の変化を背景として、経済動向や国家政策、人々の価値観といった社会のありようは大きく変容し、これまでにない新たな課題が生じています。例えば、高齢化に伴い医療・介護の需要が増大する一方で、これらのサービスを支える従事者が不足することで、質の高い医療・介護サービスの提供が難しくなると懸念されます。また、医療費・介護費・年金等の社会保障費の増大と生産年齢人口の減少により、高齢者を支える現役世代の負担はますます深刻になっていきます。さらに、介護や終活などの需要が増加する一方で、これらの高齢社会の生活にまつわる情報が質・量ともに不足することで、高齢者やその家族が抱える様々な困りごとの解決が困難になることが予想されます。

当社は、2003年の設立以来、医療・介護・ヘルスケア・シニアライフの領域で、価値提供先であるエンドユーザ・従事者・事業者をつなぐプラットフォームである情報インフラの構築を通じて、社会課題の解決につながる事業を次々に創造・拡大し、19期連続で増収増益を継続してまいりました。

キャリア分野では、業界のパイオニアとして市場を創造してきた医療・介護従事者向け人材紹介サービス等が、創業以来当社の成長を牽引し、医療・介護領域の従事者不足・偏在解消に貢献しています。また、介護事業者分野では、介護事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」が順調に成長しており、介護事業者の経営改善とサービス品質の向上に貢献しています。加えて、事業開発分野においてヘルスケア・シニアライフの領域を中心に様々なサービスの開発・育成を行っています。ヘルスケア領域では、企業・健康保険組合向け健康経営支援プラットフォームを提供し、現役世代の人々が生産性高く健康で長く働けるようにするための支援を通じて、健康な労働力人口の増加への寄与を目指しています。シニアライフ領域では、高齢社会の生活にまつわる悩みや不安の解消を支援する困りごと解決プラットフォームを構築し、様々な情報を分かりやすく整理し提供することで、高齢社会における困りごとの解決をサポートしています。

また、2015年のMIMSグループの子会社化を機に、海外展開を積極的に進め、現在18の国と地域で事業を展開しています。アジアを中心としたヘルスケア市場の拡大や、グローバルでの医療人材に対する採用ニーズを背景として、海外分野においても、長期的な成長余地は大きく、アジアパシフィック地域(APAC)における医療の普及・安全性の向上と、世界的な医療従事者の不足と偏在の解消に貢献していきます。

さらに、今後も長期視点での積極的な事業開発やM&A等の投資を行うことで、グローバルに拡大が見込まれる医療・介護・ヘルスケア・シニアライフ領域における事業機会を捉え、更なる成長を実現できると考えています。

当社は、これからも社会課題の解決への取組みを通じてミッションの実現を目指すとともに、社会に求められる企業として持続的な成長を実現することで、長期的な企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。

株主・投資家の皆さまにおかれましては、引き続き変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社エス・エム・エス
代表取締役社長 後藤 夏樹