事業等のリスク

当社グループの事業展開上、リスク要因となり得る主な事項を記載しております。

また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項でも、投資判断上あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から記載しております。

なお、本項における将来に関する事項については、2019年3月末現在において判断したものです。(最終更新:2019年6月19日)

<全社共通>

(1)外部環境に関するリスク

①技術革新について

当社グループは、インターネットを利用し介護・医療・ヘルスケア等に関連する事業を展開しています。当社グループの想定しない新しい技術の普及等により技術環境が急激に変化した場合、当社グループの技術等が陳腐化し、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

②競合について

当社グループは「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げています。人材紹介等、個別の事業においては競合他社が存在していますが、当社グループのように高齢社会全体を事業領域として捉えて事業を展開している競合他社は存在していないと認識しています。これまで当社グループは高齢社会に関連する市場に特化し、従事者及び事業者を囲い込みながら事業を展開することで多くの事業において競合他社より圧倒的に有利な地位を築いてきました。

しかしながら、高齢者数の増加を背景に高齢社会の情報インフラに関連する市場には膨大な事業機会があるため、個別の事業に対し新たに参入する企業が増加してきた場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

③自然災害及び有事について

当社グループは、自然災害及び有事対応を想定した事業運営をしています。しかしながら、当社グループが人的・物的被害を受けた場合、当社グループの全部又は一部のサービス提供が一定期間困難となり、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

(2)人材・組織に関するリスク

当社グループの事業領域である高齢社会に関連する市場は今後も拡大が見込まれ、膨大な事業機会が生まれると認識しています。当社グループのミッションに掲げる高齢社会に適した情報インフラを構築していくためには、その機会をいち早く捉え様々なサービスを数多く生み出し続ける必要があり、社会からの要請を真摯に受けとめ主体的に変化対応できる人材の採用及び育成が非常に重要です。

しかしながら、今後人材の採用や育成が計画通り進捗しない場合や離職及び育児介護休業の取得等により多くの欠員が生じた場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

(3)法令、訴訟、情報セキュリティ等に関するリスク

①法令について

当社グループは、当社グループの幅広い事業領域に関係する、法令その他諸規則、社会規範を遵守すべく、「ビジネスガイドライン」の制定や研修を通し、役職員に対してその周知、徹底を図り、継続的にコンプライアンス体制の強化に取り組んでいます。当該ガイドラインや研修の中には、個人情報保護法、独占禁止法、景品表示法、著作権法、職業安定法等、当社グループの事業に関連の深い法令の遵守、反社会的勢力との関係遮断、不正行為の防止等が含まれています。

しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分なコンプライアンス体制の構築が追いつかず、法令違反等が生じた場合、ユーザー及び取引先等の信頼失墜やブランドイメージの悪化等を招く、若しくは訴訟を提起されるという事態が発生し、このような事態が生じた場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

②訴訟について

当社グループに対して、業績に重要な影響を与える訴訟等は提起されておらず、現時点において、業績に重要な影響を与える訴訟等が提起される見通しはありません。

しかしながら、業績に重要な影響を与える訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が提起され当社グループに不利な判断がなされ、訴訟対応のための多額の費用負担が発生し、又はユーザー及び取引先等の信頼失墜やブランドイメージの悪化等が発生した場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

③情報セキリュティについて

当社グループは、展開する各サービスの運営過程において、個人情報を含む顧客情報やその他の機密情報を取り扱っています。これらの情報の外部への不正な流出を防止するため、情報の取り扱いに関する社員教育、経営会議を通した全社的なセキュリティシステムの改善、情報へのアクセス管理等、内部管理体制の強化に継続して取り組んでいます。

しかしながら、当社グループや委託先の関係者の故意・過失、又は悪意を持った第三者の攻撃、その他想定外の事態の発生により、これらの情報が流出又は消失する場合があります。このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の失墜、競争力の低下、損害賠償やセキュリティ環境改善のために多額の費用負担等が発生し、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

④システム障害について

当社グループは、インターネット通信網を利用した業務システムやウェブサイトを主なサービス提供手段としており、サービスの信頼性及び取引の安全性の観点から、当社グループの事業用ITインフラは高可用性、耐障害性を備えた設計としています。また、管理を強化するため、システム開発及び運用経験の豊富な人材の採用を積極的に実施しています。

しかしながら、このような体制による管理にもかかわらず、自然災害や事故等が起こった場合、当社グループ役職員の操作過誤が生じた場合、又は不正アクセスによる破壊若しくは改ざん等の行為が生じた場合には、当社グループのITシステムの機能低下、又は誤作動や故障等の深刻な事態を招く可能性があります。このような事態が生じた場合、当社グループはサービス提供及び営業取引に深刻な影響を受け、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

⑤発信した情報の知的財産権について

当社グループは、インターネットや紙媒体により様々な情報発信を行っております。当社グループは、これらの情報発信を行うに当たって、著作権や商標権等の知的財産権を侵害してないことや作成方法及び内容が社会的に妥当であることについて、顧問法律事務所の助言を含めた社内外のチェックにより細心の注意を払っています。

しかしながら、当社グループが他者の知的財産権を侵害したり当社グループが発信した情報の作成方法又は内容の妥当性について社会的批判を受けた場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

⑥コミュニティサービスの健全性について

当社グループのコミュニティサービスは、掲示板等において、多数の個人会員が会員間で独自にコミュニケーションをとることが可能です。当社グループは、健全なコミュニティを育成するため、適切な利用を促す目的で利用規約を定めています。また、会員の不適切な利用を確認した場合には投稿削除等の措置を講じています。

しかしながら、今後急速な会員数の拡大等の結果として、当社グループが会員によるサイト内の行為を完全に把握することが困難となり、会員の不適切な行為に起因するトラブルが生じた場合には、当社グループが法的責任を問われる可能性があり、仮に法的責任を問われないときにおいても、ブランドイメージの悪化等が発生し、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

(4)財務に関するリスク

①のれん及び無形資産の減損について

当社グループは、2015年10月に、アジア・オセアニア地域で医薬情報サービス事業を展開するMIMSグループを買収するため、同グループの持株会社であるMedica Asia (Holdco) Limitedの株式の60%を取得し、2018年9月には、三井物産株式会社から当持株会社の全株式を取得しました。これらの株式取得に伴い、のれん及び無形資産である顧客関係資産と商標権を計上しており、今後、同グループの収益性が著しく低下し減損損失の計上が必要となった場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

②株式価値の希薄化について

当社グループは、ストックオプション制度を採用しており、当連結会計年度末現在、同ストックオプションによる潜在株式は1,340,000株であり、潜在株式も含めた株式総数の1.52%に相当します。これらは、当社グループの業績・業容拡大のための手段の1つとして実施しており、必ずしも既存株主の利害と相反するものではないと考えていますが、新株予約権の権利行使条件を満たした場合、当社株式の1株当たりの価値は希薄化する可能性があります。

③為替の影響について

当社グループの海外関係会社の業績、資産及び負債は、日本円換算した上で連結財務諸表を作成しており、換算時の為替レートによる為替変動の影響があります。想定を超えた急激な為替レートの変動が発生した場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

(5)事業開発・M&Aに関するリスク

当社グループは、自社で行う事業開発に加えて、M&A及び他社との業務提携を通じて、既存事業の拡大及び新規事業の開発を推進しています。

しかしながら、新規事業を開始するにあたっては、相応の先行投資を必要としたり、事業固有のリスク要因が発生する場合等があります。また、M&A・業務提携にあたっては、期待通りの効果を生まず戦略目的を達成できない場合や、投資後に未認識の債務が判明する場合等があり、これらの場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

<事業領域固有>

(6)キャリア分野に関するリスク

①人材紹介事業について

当社グループは、有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の許可を受けています。当社グループの主要な事業活動の継続には有料職業紹介事業の許可が必要であるため、何らかの理由により許可の取消があった場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

なお、許可が取消となる事由は職業安定法第32条の9において定められておりますが、当連結会計年度末時点において当社グループが認識している限りでは、当社グループにはこれら許可取消の事由に該当する事実はありません。当社グループが保有している主な有料職業紹介事業許可の許可番号及びその取得年月等は以下のとおりです。

所轄官庁等 取得者名 許可番号 取得年月 有効期限
厚生労働省 株式会社エス・エム・エス 13-ユ-190019 2003年7月1日 2021年6月30日
厚生労働省 株式会社エス・エム・エスキャリア 13-ユ-306922 2015年1月5日 2023年1月4日

②介護・医療業界の労働市場について

介護・医療業界における労働市場においては、介護職や看護師等の慢性的な人材不足の状況が続いています。介護事業者が実施するサービスによっては、ケアマネジャー等の有資格者を一定数従事させることが介護保険法等で義務付けられており、それに応じて、当社グループは、ケアマネジャーや看護師をはじめとした有資格者を対象としたサービスを提供しています。このような状況下において、介護・医療業界における事業者による従事者の採用需要は、今後も継続的に発生する状況であると当社グループでは考えています。

しかしながら、今後、これらの資格を規定する介護保険法・保健師助産師看護師法等の改正や介護・医療業界における規制緩和等により、事業者による従事者の採用需要が低下した場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

(7)介護事業者分野に関するリスク

当社グループは、介護保険法の改正をタイムリーに捉えた事業運営を行っています。

しかしながら、今後の介護保険法の改正動向次第で、当社グループや顧客である介護事業所の事業環境が大きく変わり、当社グループの既存サービスが陳腐化した場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

また、介護事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」における介護保険請求システムについては、2万を超える介護事業所で利用されており、毎月の保険請求に関わる重要なデータを取り扱うことから、データ保管のクラウド化を実施するなど、有事の際にもデータを利用できるよう対処しています。

しかしながら、このような管理にもかかわらず、当社グループ役職員の操作過誤が生じた場合、又は不正アクセスによる破壊若しくは改ざん等の行為が生じた場合等、当社グループのITシステムの機能低下、誤作動や故障等の深刻な事態につながり補償等が必要となり、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

(8)海外分野に関するリスク

当社グループは、海外、特に人口の増加や経済発展により医療・ヘルスケア分野のニーズが急拡大しているアジア・オセアニア等を重点地域と位置付け、その一環として2015年10月にMIMSグループ持株会社Medica Asia (Holdco) Limitedの株式の60%を取得し、2018年9月に三井物産株式会社から当持株会社の全株式を取得し100%子会社化しました。

このような海外での事業展開においては、政治的要因(法制度や介護医療業界への規制、政情不安等)、経済的要因(為替、景気等)、文化的要因(文化、商習慣等)及び社会環境に関する予測し得ない要因等により、日本企業同士で行う国内事業以上に事業運営に難しさがあることを認識し、シンガポールに統括拠点を置き、日本本社と連携を取りながら、各国のカントリーリスクに留意した事業推進を行っています。

しかしながら、当社グループがこのようなリスクに対処できない場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

(9)事業開発分野に関するリスク

事業開発分野においては、ヘルスケア領域におけるICTを活用し栄養士や産業医をはじめとした有資格者と連携し、特定保健指導サービスやリモート産業保健サービスを提供しており、サービス提供にあたりこれらの有資格者を確保することが当社の重要な経営課題となっています。

しかしながら、今後、これらの有資格者との連携が難しくなった場合、当社グループはサービス提供継続に深刻な影響を受け、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。

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