コーポレートガバナンス

コーポレートガバナンス報告書
(2020年6月19日)

■基本的な考え

当社グループは、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」というグループミッションのもと、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等全てのステークホルダーに価値を提供することで、持続的な成長と長期的な企業価値の向上を実現していきます。当社グループの事業領域である介護・医療・ヘルスケア・シニアライフの市場は、加速度的に成長し、非常に変化が激しいため、迅速で果断な経営判断を適時適切に行っていく必要があります。同時に、全てのステークホルダーの信頼を得られる透明性と公正性を伴う健全な経営体制の構築が不可欠です。

コーポレート・ガバナンスは、透明・公正かつ迅速・果断な経営の意思決定を実現するための仕組みであり、グループミッションの実現と長期的な企業価値の向上のためには、実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実現が重要であると考えています。この認識に基づき、以下の基本方針に則って、コーポレート・ガバナンスを推進していきます。

(1)株主の権利・平等性の確保

①株主の権利の確保

当社は、少数株主・外国人株主も含めた全ての株主に対し、実質的な平等性を確保し、株主の権利の確保及び適切な権利行使に資するため、適時適切な情報開示を行うとともに、権利行使に関する環境整備に努めます。

②株主総会

当社は、株主総会を株主との建設的な対話の場であると考えており、株主が適切に議決権を行使できるよう、招集通知には賛否の判断に必要な情報を正確に記載するとともに、招集通知の発送に先立ち当社ホームページへの掲載も行っています。また、多くの株主が参加できるよう、集中日を避けて株主総会を開催しています。

③資本政策

当社は、持続的な成長と長期的な企業価値の向上をもって株主に価値貢献をすることが重要だと考えています。限られた経営資源を効率的に活用し、資本コストを超える高いROEを維持しながら、当期純利益を継続的に成長させていくことを目指しています。当社グループの事業領域である高齢社会に関連する市場には膨大な事業機会が生まれているため、獲得した利益は持続的な成長と長期的な企業価値の向上のために必要な投資に活用していきます。従って、配当については、成長への投資を優先した上で、財務の状況を勘案し、配当の実施と金額を決定することを基本方針としています。

大規模な増資等、既存株主の権利に影響を与える資本政策については、その権利を不当に害することのないよう、その必要性・合理性を十分に検討し適正な手続きを経て実施します。

④政策保有株式

当社は、政策保有株式として上場企業の株式を保有していません。今後についても、当社の戦略との整合性やシナジー効果、リスク等を総合的に勘案し、長期的な企業価値の向上に繋がることが合理的に説明できない場合は、保有しません。

⑤買収防衛策

当社は、持続的な成長と長期的な企業価値の向上を図り、IR活動を通じ株主・投資家との良好な関係を構築することが、敵対的買収に対する防衛につながると考えており、買収防衛策は導入していません。

⑥関連当事者取引

当社は、全ての取引について、社内規程に従い、取引の規模及び重要性に応じて、必要な審査・決裁を経て実施しています。

利益相反取引については、取締役会の決議及び報告が必要であると定めています。

関連当事者取引については、当該取引により当社が不利益とならないよう、市場における一般的な取引条件を勘案して決定するとともに、その取引状況をモニタリングしています。また、実施した場合は、計算書類の注記表及び有価証券報告書において開示を行います。

(2)株主以外のステークホルダーとの適切な協働

当社は、グループミッションに掲げるとおり、事業活動を通じて社会に貢献し続けることを目指しています。そのためには、株主はもとより、顧客、取引先、従業員、地域社会等、全てのステークホルダーと良好な信頼関係を築き、協働していくことが不可欠です。各ステークホルダーに対する当社の基本的な考え方は以下のとおりです。

  • 顧客である事業者・従事者・エンドユーザーに対しては、情報をコアとしたサービスを通じて、価値を提供します。
  • 取引先に対しては、適正な品質の商品やサービスを適正な価格で調達することにより、健全な共存関係を築きます。
  • 従業員に対しては、事業の持続的な成長を通じた様々な成長機会を提供し、会社と従業員の相互発展を目指します。
  • 地域社会に対しては、事業活動を通じて高齢社会にまつわる様々な社会課題を解決することで、その持続的な発展に貢献します。

(3)適切な情報開示と透明性の確保

当社は、適時適切な情報開示を行い、説明責任を十分果たすことが上場企業としての責務であると考えています。会社法・金融商品取引法をはじめとする法令及び東京証券取引所上場規則に基づく開示はもちろんのこと、株主・投資家の投資判断に影響を与える情報については、適時適切に開示を行います。

(4)取締役会等の責務

当社は、市場が加速度的に成長し、非常に変化が激しい領域で事業を行っており、グループミッションの実現と長期的な企業価値の向上を目指す上で、迅速で果断な経営判断を適時適切に行える経営体制の構築が必要不可欠です。そのため、監査等委員会設置会社制度を採用し、取締役会から代表取締役社長等に対し業務執行に係る権限を委譲することで迅速で果断な経営判断を促し、取締役会においては経営戦略及び経営課題に関する議論等、より大局的・実質的な議論を行うとともに、業務執行に対する監督機能の強化を図っています。また、監査等委員会においては、取締役会の議決権を有する監査等委員(いずれも独立社外取締役)が監査を行うことにより、監査・監督の実効性の向上を図っています。加えて、取締役の指名、経営陣幹部の選定・解職及び監査等委員でない取締役の報酬決定における客観性・公正性・透明性の確保を目的として、指名・報酬諮問委員会を設置しています。取締役の指名にあたっては、経営環境が激しく変化するなかで、その時々で最も相応しい取締役会の構成を実現するために、当社事業に対する深い理解や、財務・会計・法務・企業経営等に豊富な経験と幅広い見識のある者等を年齢・性別・国籍を問わず候補者とする方針としています。具体的には、取締役会の構成員については、その経歴、専門分野、国際経験などの多様性を実現することとしています。また、社外取締役(監査等委員)については、在任期間が長い役員の経験を活かすことと、新たな役員による社外の新しい視点を入れることの調和を図るべく、在任期間についても多様性を実現することとしています。

以上の体制により、各取締役がその職責を果たすことが可能となり、グループミッションを実現し、長期的に企業価値を向上させることができると考えています。

(5)株主との対話

当社は、グループミッションの実現と長期的な企業価値の向上を目指す上で、長期的な視点を持った株主・投資家との建設的な対話が必要不可欠であると認識しています。そのため、株主との対話については、最高財務責任者である取締役経営管理本部長が統括し、代表取締役社長と連携し対話の方針を決定しております。四半期ごとの決算説明会で代表取締役社長自らが経営戦略や経営状況について説明しているほか、個別取材にも積極的に応じています。

■コーポレートガバナンス体制

当社は、コーポレート・ガバナンスのより一層の強化を図ることを目的として、2016年6月24日開催の第13期定時株主総会において定款の一部を変更し、同日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行いたしました。それにより、取締役会から代表取締役等に対し業務執行に係る権限を委譲することで迅速で果断な経営判断を促し、取締役会においては経営戦略及び経営課題に関する議論等、より大局的・実質的な議論を行うとともに、業務執行に対する監督機能の強化を図っています。また、監査等委員会においては、取締役会の議決権を有する監査等委員(いずれも独立社外取締役)が監査を行うことにより、監査・監督の実効性の向上を図っています。加えて、取締役の指名、経営陣幹部の選定・解職及び監査等委員でない取締役の報酬決定における客観性・公正性・透明性の確保を目的として、2018年12月に任意の指名・報酬諮問委員会を設置しました。なお、2020年5月より、同委員会の独立性をより高めるために、代表取締役に代わって、独立社外取締役(監査等委員)が委員長を務めております。

当社における業務執行上の重要な意思決定の多くは、取締役会及び経営会議に集約されています。社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される取締役会を定例では原則月1回開催し、必要に応じて臨時取締役会を開催しています。その他重要事項に関し、経営判断を補完する目的で、監査等委員でない取締役、執行役員及び重要な業務を執行する部門責任者で構成される経営会議を原則週1回開催し、取締役会規程及び経営会議規程、職務権限規程等に基づき、業務執行に係る意思決定を行うと共に、業務執行状況の確認を行っています。また、経営会議には必要に応じて監査等委員である取締役がオブザーバーとして参加しています。

監査等委員である取締役は、監査等委員会が定めた監査の方針、業務分担に従い、監査等委員でない取締役・従業員等から職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求め、重要な決裁書類を閲覧しています。また、会計監査人、内部監査部門等と緊密に連携することで、企業経営の効率性の維持・向上、適法性の確保に努めています。そのため、当該体制によって経営の客観性を確保できていると考えています。

当社は取締役の意思決定及び業務執行が合理的に行われ、監査・監督が十分に機能し、コーポーレート・ガバナンスがより一層強化されることでグループミッションを実現し、長期的に企業価値を向上させることができると判断したため、現状の体制を採用しています。

体制図



社外取締役が企業統治において果たす機能及び役割並びに社外取締役の選任状況に関する考え方

社外取締役が企業統治において果たす機能及び役割は、社内出身者とは異なる経歴・知識・経験等に基づき、より視野の広い独立した立場から、会社の重要な意思決定に参加し、その決定プロセスについて確認・助言を行い、経営陣に対する実効的な監視・監督を行うことです。

当社は、定款で取締役の人数を、監査等委員でない取締役は9名以内、監査等委員である取締役は5名以内と定めており、現在は監査等委員でない取締役2名、監査等委員である取締役3名(いずれも独立社外取締役)の合計5名にて構成しています。取締役会として経営の監督及び迅速な意思決定を行うにあたり、必要十分な規模と考えています。

さらに当社は、後述のとおり社外取締役の独立性の基準を定めており、現任の3名についてはこの基準を満たしています。従って、当社の社外取締役の独立性は確保されていると考えています。

以上を踏まえて、当社の社外取締役は、専門的な知見及び高い独立性に基づき、客観的かつ適切な監視、監督といった期待される機能及び役割を十分に果たし、当社の企業統治の有効性に大きく寄与しているものと考えています。

<社外取締役>

松林 智紀(筆頭独立社外取締役、監査等委員長、指名・報酬諮問委員長)

弁護士として長年活躍しており、法律の専門家としての豊富な知識、経験と幅広い見識を有しています。同氏は、社外取締役の中でただ一人、当社創業に近い時期から社外役員として当社の経営に関与してきており、当社の企業理念及びそれを踏まえた株主を含むステークホルダーへの貢献のあり方に関する深い理解を有しております。同氏は、これらの経験及び理解を踏まえて、経営陣が当社グループの企業理念の実現と長期的な企業価値向上に繋がる経営を実行するための実効的な監視・監督機能を果たすことで、当社に対する余人をもって代えがたい貢献を期待できます。また、同氏の役員としての在任期間は、代表取締役の役員としての在任期間を上回るものであり、代表取締役に対する実質的な牽制機能も期待できます。

伊藤 耕一郎(独立社外取締役、監査等委員、指名・報酬諮問委員)

公認会計士・税理士として長年活躍しており、会計・税務の専門家としての豊富な知識、経験と幅広い見識を有していることから、経営陣に対する実効的な監視・監督を期待できます。

鈴村 豊太郎(独立社外取締役、監査等委員)

米国ニューヨークを拠点に国際的なコンピュータ科学者として活躍しており、ビッグデータの分析・活用などの分野においての豊富な知識・経験と幅広い見識を有しております。当社がミッションに掲げる「高齢社会に適した情報インフラの構築」を実現していく上で、当社が保有する国内外の介護・医療・ヘルスケア関連の膨大なデータの経営への活用が必要不可欠となっております。同氏のグローバルで培われた豊富な知識・経験と幅広い見識により、当社のこれらの活動の推進にあたっての監視・監督機能が発揮されることに加え、示唆に富む助言を期待できます。

社外取締役の独立性の基準・方針

当社は、社外取締役を独立役員として指定する要件として、独立性を客観的に判断するための基準を以下のとおり定め、社外取締役が以下の項目のいずれにも該当しない場合には、当社にとって十分な独立性を有するものと判断します。

  1. 当社グループの業務執行者又は過去5年間において業務執行者であった者
  2. 当社グループの取引先で、直近事業年度における当該取引先に対する当社グループの売上高が当社グループの年間連結総売上高の1%を超える取引先又はその業務執行者
  3. 当社グループを取引先とする者で、直近事業年度における当社グループに対する売上高がその者の年間連結総売上高の1%を超える者又はその業務執行者
  4. 当社グループから役員報酬以外に1,000万円を超える金額・その他の財産を得ている弁護士、公認会計士、コンサルタント等(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体に属している場合は、当該団体との取引において双方いずれかの年間連結総売上高の1%超若しくは1,000万円超)
  5. 当社グループの主要借入先(資金調達において必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者)又はその業務執行者
  6. 当社の主要な株主(議決権所有割合10%以上の株主)又はその業務執行者
  7. 当社グループから直近事業年度において1,000万円を超える寄付を受けている者
  8. 当社グループの会計監査人又はその業務執行者等として当社グループの監査業務を担当している公認会計士
  9. 当社グループとの間で相互に取締役を派遣している会社の業務執行者
  10. 過去3年間のいずれかの時点において、上記b.からi.までのいずれかに該当していた者
  11. 上記a.からj.までのいずれかに該当する者(ただし、e.からh.までに関しては、重要でない者を除く。)の配偶者又は二親等以内の親族
  12. 上記a.からk.までのほか、一般株主と利益相反が生じうるなど、独立性を有する社外取締役としての職務を果たすことができない特段の事由がある者

なお、当社は、社外取締役(監査等委員)については、在任期間が長い役員の経験を活かすことと、新たな役員による社外の新しい視点を入れることの調和を図るべく、在任期間についても多様性を実現することとしております。そのため、在任期間についての基準は設けておりません。

取締役会・委員会の構成

<取締役会>

全取締役
(名)
社内取締役
(名)
社外取締役
(名)
独立役員
(名)
議長
取締役会 5 2 3 3 代表取締役

<監査等委員会>

全委員
(名)
常勤委員
(名)
社内取締役
(名)
社外取締役
(名)
委員長
(議長)
監査等
委員会
3 0 0 3 社外取締役

<指名・報酬諮問委員会>

全委員
(名)
常勤委員
(名)
社内取締役
(名)
社外取締役
(名)
委員長
(議長)
指名・報酬諮問委員会 3 0 1 2 社外取締役

(注)取締役の指名、経営陣幹部の選定・解職及び監査等委員でない取締役の報酬決定における客観性・公正性・透明性の確保を目的として、2018年12月に指名・報酬諮問委員会を設置しました。指名・報酬諮問委員会は次の構成により各委員を選定しております。

委員長:松林 智紀(監査等委員長・筆頭独立社外取締役)

委員:後藤 夏樹(代表取締役社長)
   伊藤 耕一郎(監査等委員・独立社外取締役)

■役員報酬

  1. 当社は、2016年6月24日開催の第13期定時株主総会において、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬限度額を年額200百万円(定款上の員数:9名以内)、監査等委員である取締役の報酬限度額を年額100百万円(定款上の員数:5名以内)とする旨を決議しています。
  2. 当社は、各取締役(監査等委員である取締役を除く。)に対する報酬の金額及び支払時期の決定について、取締役会の決議により、上記a.の報酬限度額の範囲内で代表取締役後藤夏樹に一任しております。監査等委員である取締役の報酬の金額及び支払時期の決定については、監査等委員である取締役全員の協議により、上記a.の報酬限度額の範囲内で監査等委員長松林智紀に一任しております。
  3. 当社は、2018年12月に指名・報酬諮問委員会を設置しており、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等に関する事項については、上記b.で代表取締役に一任されたものについても含めて、指名・報酬諮問委員会への諮問・同委員会からの答申を経て決定されます。指名・報酬諮問委員会は、独立社外取締役2名(いずれも監査等委員)と代表取締役1名との合計3名によって構成されており、委員の過半数が出席し、出席委員の過半数をもって決議を行うこととしています。なお、2020年5月より、同委員会の独立性をより高めるために、代表取締役に代わって、独立社外取締役(監査等委員)が委員長を務めております。
  4. 2019年度の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等に関する事項については、2019年5月9日開催の指名・報酬諮問委員会にて検討、同年6月19日開催の同委員会にて審議の上、取締役会に対して答申しております。
  5. 当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針は次のとおりです。
    1. 当社と業績や業容等が近しい企業の役員報酬額をベンチマークとして報酬の固定額を決定し、次年度以降の報酬の固定額については、利益成長率等をベースとして、一定のテーブルに当てはめて決定することとしております。
    2. ストックオプションについては、必要に応じて指名・報酬諮問委員会への諮問・答申を経て、付与を決定する場合があります。