妊娠子育て期女性特有の疾病予防及び健康増進支援サービス創出への取り組み~ウェアラブル機器等を活用した医師・管理栄養士伴走による遠隔指導研究を開始~

2018年2月14日
国立研究開発法人国立成育医療研究センター(東京都世田谷区、理事長:五十嵐 隆)、株式会社エス・エム・エス(本社:東京都港区、代表取締役社長:後藤夏樹、東証一部、以下「当社」)は、2017年10月に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究事業*1に採択されました。その一環として、2018年2月より、国立成育医療研究センターに通院中の妊娠子育て期の女性を対象に、段階的に「ウェアラブル機器等を活用した医師・管理栄養士伴走による遠隔指導研究」を開始します。



【ポイント】

◆本研究事業では、妊娠に伴う合併症全般の起点ともなるBMI値*2が高い妊娠中の女性、および妊娠中に妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群を合併した将来の糖尿病や高血圧などの発症ハイリスクであるBMI値が高い子育て期の女性を対象に参加同意が得られた約15名に対し、遠隔での健康改善指導サービスの提供を行います。

◆IoTを活用した医療従事者による簡易介入を行うことで、疾病予防や健康増進を実現するための適切な仕組みを調査・検証します。同時に健康情報を適切に収集・利活用する上での課題抽出と対応方針の提案、及び現行の妊婦健診や産後検診、産後長期のフォローアップに関するIoTの活用について提言することを目的とした調査事業となります。

◆妊娠に伴う合併症を発症するリスクを抱える女性にとって、産前~産後を通した適切かつ実効性ある栄養摂取・健康増進のなされるIoTの仕組みの開発を目指します。



*1平成29年度「IoT を活用した新産業モデル創出基盤整備事業/IoT の社会実装推進に向けて解決すべき新規課題に関する検討/母子健康情報等を起点とした生涯の健康情報管理及び当該情報を活用したサービス創出の可能性等に係る調査
(https://www.nedo.go.jp/koubo/IT3_100035.html)
の先導調査テーマ7
*2BMI: Body mass index (体格指標)は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算される肥満度を表す指数です。日本ではBMI25以上を「肥満」と分類しています。



【本研究事業の概要】

●背景・目的

妊娠中は、妊婦健診という全身チェックを濃厚にうけることができ、かつ将来の女性自身の健康リスク(妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群、肥満、やせなど)が分かる機会を有効活用できるものの、妊娠中から子育て期の女性の継続的なケアを促す制度や仕組みが確立されていません。産後は子ども優先のため、女性自身の健康維持に対する優先度が低く、医療従事者からの正しい診断や健康情報に基づいた生活習慣の改善・行動変容が行える機会がほとんどありません。特に20代から40代までの子育て中の就業していない女性は、検診をうける機会もほとんどないのが現状です。また、自発的に生活習慣を改善するにしても知見がないため、正しい形で継続的に食生活や運動習慣の見直しをすることが難しい状況にあります。
こういった背景のもと、妊娠中から子育て期の女性の疾病予防や健康増進を実現するために、IoT対応の検査機器などにより取得される健康情報と妊娠子育て期の女性特有の健康情報(授乳状況など)を組み合わせて、対象者本人と医療従事者が対象者の健康状態をアプリやPCを通じて簡易的に把握し、「適切な知識の提供だけでなく、食事・身体活動・授乳推進をサポートし伴走」することで、前向きな行動変容が起き、自発的な健康づくりが成立していくかを検証します。



●研究内容

サービスモデル研究フィールドとして、妊娠に伴う合併症全般の起点ともなるBMI値が高い妊娠中の女性、および妊娠中に妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群を合併した将来の糖尿病や高血圧などの発症ハイリスクであるBMI値が高い子育て期の女性のうち参加同意が得られた約15名に対し、国立成育医療研究センター・母性内科の荒田医長、本田研究員監修のもと設計した「医師・管理栄養士伴走型の健康改善サービス」を当社が無償で提供します。同サービスでは、ウェアラブル機器やIoT対応の検査機器などにより取得される健康情報などを用いて、主に管理栄養士など医療従事者による遠隔での改善指導を提供します。参加者は、スマートフォンなどを通じて日常の食事、活動量、体重などのデータを確認したり、専属の栄養士とのメッセージのやりとりによる伴走型のサポートを受けたりすることができます。IoTやICTを活用した自己モニタリングにより患者の行動変容を促進し、介入対象者15名・医療従事者10名程度に対して、ICTを用いた当該プログラムの利便性や活用状況、満足度、課題をアンケート調査し、今後ヘルスケアサービスとしての成立可能性を検証していきます。


サービスイメージ図



●各社の役割分担




【報道関係者からのお問い合わせ先】

株式会社エス・エム・エス 広報グループ
電話:03-6721-2404  E-mail:smsinfo@bm-sms.co.jp



【研究内容に関するお問い合わせ先】

国立研究開発法人国立成育医療研究センター広報
電話:03-3416-0181 E-mail :koho@ncchd.go.jp